「ごはん茶碗を作る。」
食器を作る者としては、一番大事な仕事です。
毎日、三度三度、昔はごはん茶碗に飯を盛って食べていました。
今は少し事情は変わってきましたが、用途としては、最も手の馴染みにうるさい器です。
それではいったい、日本人が器に飯を盛って食べだしたのは、どのくらい前でしょうか。
テレビや映画などで江戸初期の庶民の食事風景が出て来ますが、
「いやいや!その頃はその器、焼けてないでしょう」とツッコミを入れてしまうのも、
一種の職業病でしょうか。
この度飯碗をシリーズで数量限定で提供していくにあたり、密かに自分自身に対して「ザ めし碗」とタイトルを入れて初心に帰り勢い込んでいます。
最初のごはん茶碗は、今までの人気乾山図シリーズを飯碗に写してみました。
日々お使いになる器ですので、手取りの軽さ、又高級感に気を遣って作陶して居ります。
一汁一菜、めし碗ひとつとお椀、最高の贅沢
2017.5.2 (火)
陶主 伏原博之
(蓋物の水引きの様子)
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